噺家プロフィール


六代目 笑福亭松鶴 (191817  1986)
笑福亭松鶴は、上方落語の歴史とともに歩んだ正統派の名跡。桂文枝と共に上方落語の総本家。六代目は戦後に若手の筆頭として上方落語の再興に尽くし、尽力した四人と四天王と称される。酔っぱらいの噺や立て弁、惚気のせりふを豪放磊落な芸風でサービス精神たっぷりに演じた。出囃子は『船行き』。




五代目 柳家小さん (1915  200216日)
「長屋噺の柳派」といわれる“落語らしい落語”は、三代目が確立し五代目によって完成した。「心邪なる者は噺家になるべからず」の師の教えを生涯守り、つねに自然体を旨とし、ひたすら人間を磨いて落語を極めた。滑稽話の名手は平成7年に落語界初の人間国宝となる。出囃子は『序の舞(本調子中の舞)』。


六代目 三遊亭圓生(1900年9月3  1979月3
繊細かつ自在な噺の構成力や、一点の抜かりもなくきめ細やかな描写。滑稽噺から人情噺、芝居噺、さらに圓朝作品に代表される「文芸物」に至るまでの演目の多さと幅広さは、昭和の落語黄金時代を支えた名人の中でも群を抜く存在であった。出囃子は『正札附』。三遊亭正統芸の伝承者と言われた昭和の名人。



五代目 桂文枝 (193012 -  200512)
戦後の上方落語復興に尽くし、松鶴と並び四天王と称された。昭和29年に三代目小文枝を襲名。平成4年には上方桂派の総本家といわれる文枝の五代目を襲名。ハメモノ入りの噺を得意とし、艶やかな芸風。弟子の育成にも力を入れ、三枝、きん枝、文珍ら多くの人気者を育てた。出囃子は『くるわ丹前』。